今日は落語に登場する人物について基本的な事を押さえておきたいと思います
まず、一番出演が多いのが、熊五郎(熊さん)と八五郎(八っあん)ですね。この二人は良く主役級で登場します。熊さんは殆んど大工ですね。ハっあんも殆んど大工ですが、たまに左官屋になったりもします。熊さんも「芝浜」と言う噺では魚屋になったりもします。
主に熊さんは割合まともな主役を演じます。まあ乱暴者という設定もありますけどね。
それに比較して八っあんは笑い話の主役が多いですね。大家さんや隠居さんにしつこく質問したりもしますね。
まあ、この二人は落語の世界ではスーパースターですね。
次に登場するのが甚兵衛さんです。この人は人が良い! 良すぎて騙されたりもします。基本的に人を疑う事を知らない人物です。決して抜けている訳ではありません。噺をちゃんと理解していない噺家がたまに甚兵衛さんを与太郎のように演じますが、これは間違いです。
そして町内一の色男といえば、建具屋の半公(半ちゃん)です。色っぽい噺には必ず中心人物として出て来ます。豆腐屋の女将さんと間男していたりします。たまにそれを利用されて痛い目にも会います。まあ、そう上手い話は無いと言う事ですね。
そしてなんと言っても、落語界最大の立役者が与太郎です! もうこれは凄い! 天然ボケなのか軽い知的障害なのか、微妙なところ。すごく味の良いボケをたくさんかましてくれます。愛嬌があり、親孝行な面もあります。
職業は、大工の端くれだったり、飴やかぼちゃの行商をしたり、骨董屋の奉公人、古道具の露店商だったりします。でも物事を結構シュールに見ていたりします。女性に結構モテるのでイケメンなのかも知れません。
立川談志師はそうではないと語っています。与太郎は愚か者ではなく、常識に囚われない物の見方をするのだと言っています。だから非常に言う事がシュールだったりするのです。
叔父さんの代わりに露天の道具屋を始めれば、脚が一本欠けてる椅子を「後ろの塀ごと買ってください」と言います。彼にとっては、脚一本欠けてる椅子は後ろの塀とコンビならば立派に使えるのです。凄いですよね。この発想!
落語の世界には未だまだ面白い人物がいます。それが横丁の隠居です。「天地神明、知らない事は無い」と自称する博学な年寄りですが、判らないと勝手に時にこじ付けで教えてしまうことがあります。「戦場で兜の代わりに被ってそれに矢が当たって『カーン』矢が当たって『やカーン』でヤカンだ」とか言ってしまうのです。訊いた熊さんもハッあんも半信半疑ながら信じてしまうと言う……
それから落語には、金坊とか亀ちゃん、あるいは定吉とか言う子供が良く出て来ます。この子供が困っしゃくれているのです。
金坊は親を騙して小遣いをせびるし、定吉はお店の小僧なのですが、店の用事で使いに行ったついでに芝居(歌舞伎)を一幕見して来ると言う始末です。
唯一亀ちゃんは素直な子供と言う設定が多いですね。
その他にも落語に登場するお店は大抵「伊勢屋」で、しかも質屋さんと相場が決まっています。これは当時江戸に多くの「伊勢屋」と言う名の質屋さんが多かった事を物語っています。
三重出身の人は勤勉で良く働いたそうで、一角千金の商売よりも固く堅実な商売を選択したとか。そこで自分の出身地の名を店に付けたそうです。
ここの若旦那は遊び人だったり妙に真面目過ぎたりします。結構な器量良しらしく何処かの大店のお嬢さんに見初められたりします。
長屋の娘は大方、お花です。結構積極的だったりします。年頃になって器量良しの娘になりました。
落語には武士も登場します。一番偉いのが大名で、落語では赤井御門守と決まっています、石高は「12万3,456石7斗8升9合1つかみ半分」となっています。勿論これは洒落ですが、御門が赤いと言う事は将軍家と縁戚関係にある証です。なんでも血筋を辿ると天皇家に繋がるそうです。(ホントかよ!)
なお、家来には田中三太夫と言う重役もいます。
この殿様、部下に蕎麦を食べさせて腹を下させたり、何処かの殿様の代わりに吉原の花魁の盃を勝手に受けてしまったりします。
その他にも幇間は一八(いっぱち)ですね。伊勢屋の若旦那にいいようにからかわれていたり真夏に鰻をご馳走になろうとして騙されたりします。医者なら薮井竹庵先生ですね。名医なのか藪なのかはっきりしません。「百川」では鴨池元琳という名医も登場します。心学者では紅羅坊奈丸先生ですね。
勿論お江戸の噺ですから色っぽい人も出て来ます。それが吉原や品川の遊女です。ワガママな喜瀬川や調子の良いお染などです。
勿論純愛に身を捧げた、高尾太夫や幾代太夫と言う方も登場します。
このような個性溢れる人物が織り成す物語が落語ですね。
まず、一番出演が多いのが、熊五郎(熊さん)と八五郎(八っあん)ですね。この二人は良く主役級で登場します。熊さんは殆んど大工ですね。ハっあんも殆んど大工ですが、たまに左官屋になったりもします。熊さんも「芝浜」と言う噺では魚屋になったりもします。
主に熊さんは割合まともな主役を演じます。まあ乱暴者という設定もありますけどね。
それに比較して八っあんは笑い話の主役が多いですね。大家さんや隠居さんにしつこく質問したりもしますね。
まあ、この二人は落語の世界ではスーパースターですね。
次に登場するのが甚兵衛さんです。この人は人が良い! 良すぎて騙されたりもします。基本的に人を疑う事を知らない人物です。決して抜けている訳ではありません。噺をちゃんと理解していない噺家がたまに甚兵衛さんを与太郎のように演じますが、これは間違いです。
そして町内一の色男といえば、建具屋の半公(半ちゃん)です。色っぽい噺には必ず中心人物として出て来ます。豆腐屋の女将さんと間男していたりします。たまにそれを利用されて痛い目にも会います。まあ、そう上手い話は無いと言う事ですね。
そしてなんと言っても、落語界最大の立役者が与太郎です! もうこれは凄い! 天然ボケなのか軽い知的障害なのか、微妙なところ。すごく味の良いボケをたくさんかましてくれます。愛嬌があり、親孝行な面もあります。
職業は、大工の端くれだったり、飴やかぼちゃの行商をしたり、骨董屋の奉公人、古道具の露店商だったりします。でも物事を結構シュールに見ていたりします。女性に結構モテるのでイケメンなのかも知れません。
立川談志師はそうではないと語っています。与太郎は愚か者ではなく、常識に囚われない物の見方をするのだと言っています。だから非常に言う事がシュールだったりするのです。
叔父さんの代わりに露天の道具屋を始めれば、脚が一本欠けてる椅子を「後ろの塀ごと買ってください」と言います。彼にとっては、脚一本欠けてる椅子は後ろの塀とコンビならば立派に使えるのです。凄いですよね。この発想!
落語の世界には未だまだ面白い人物がいます。それが横丁の隠居です。「天地神明、知らない事は無い」と自称する博学な年寄りですが、判らないと勝手に時にこじ付けで教えてしまうことがあります。「戦場で兜の代わりに被ってそれに矢が当たって『カーン』矢が当たって『やカーン』でヤカンだ」とか言ってしまうのです。訊いた熊さんもハッあんも半信半疑ながら信じてしまうと言う……
それから落語には、金坊とか亀ちゃん、あるいは定吉とか言う子供が良く出て来ます。この子供が困っしゃくれているのです。
金坊は親を騙して小遣いをせびるし、定吉はお店の小僧なのですが、店の用事で使いに行ったついでに芝居(歌舞伎)を一幕見して来ると言う始末です。
唯一亀ちゃんは素直な子供と言う設定が多いですね。
その他にも落語に登場するお店は大抵「伊勢屋」で、しかも質屋さんと相場が決まっています。これは当時江戸に多くの「伊勢屋」と言う名の質屋さんが多かった事を物語っています。
三重出身の人は勤勉で良く働いたそうで、一角千金の商売よりも固く堅実な商売を選択したとか。そこで自分の出身地の名を店に付けたそうです。
ここの若旦那は遊び人だったり妙に真面目過ぎたりします。結構な器量良しらしく何処かの大店のお嬢さんに見初められたりします。
長屋の娘は大方、お花です。結構積極的だったりします。年頃になって器量良しの娘になりました。
落語には武士も登場します。一番偉いのが大名で、落語では赤井御門守と決まっています、石高は「12万3,456石7斗8升9合1つかみ半分」となっています。勿論これは洒落ですが、御門が赤いと言う事は将軍家と縁戚関係にある証です。なんでも血筋を辿ると天皇家に繋がるそうです。(ホントかよ!)
なお、家来には田中三太夫と言う重役もいます。
この殿様、部下に蕎麦を食べさせて腹を下させたり、何処かの殿様の代わりに吉原の花魁の盃を勝手に受けてしまったりします。
その他にも幇間は一八(いっぱち)ですね。伊勢屋の若旦那にいいようにからかわれていたり真夏に鰻をご馳走になろうとして騙されたりします。医者なら薮井竹庵先生ですね。名医なのか藪なのかはっきりしません。「百川」では鴨池元琳という名医も登場します。心学者では紅羅坊奈丸先生ですね。
勿論お江戸の噺ですから色っぽい人も出て来ます。それが吉原や品川の遊女です。ワガママな喜瀬川や調子の良いお染などです。
勿論純愛に身を捧げた、高尾太夫や幾代太夫と言う方も登場します。
このような個性溢れる人物が織り成す物語が落語ですね。