今日は珍しい噺で「五月幟」です。
この噺は落語関係の本でも載っていない事があるそうです。
柳家一門に伝わっている噺なのか、小さん一門のj噺家さんがたまにやります。
季節がかなり限定されてる噺ですね。
酒好き、博打好きの熊さんの子供の初節句に、女房の叔父さんが子供に五月人形を買ってやれと金をくれました。
熊さんには子供に五月人形を買ってやる甲斐性などないので、代わりに金を出してやろうというのです。
熊さんは女房に五月人形を買ってきてやるから、叔父さんからもらった金をよこせというですが、
女房はその金で酒でも飲まれてはたまらないと、渡そうとしません。
熊さんは絶対に飲まないからと約束し、女房も五月人形だから男親に買ってもらったほうがいいからと言われ、
折れて金を渡します。
すぐに人形を買いに行く熊さんでした」が、料理屋の二階から弟分の声が掛ります。
喧嘩の手打ちをしているところだが、少しでいいから顔を出して意見をしてくれというのです。
今日は用事があるからダメだと熊さんは断りますが、「兄い、兄い」とおだてられて二階に上がってしまいます。
弟分に意見をして帰ろうとすると、一杯だけ飲んでくれといいます。
一度は断りましたが、注がれて一杯のみ、さらにもう一杯、好物の鰹のたたきを勧められてもう一杯と
最後はかなり酔って、懐にあった人形を買う金を置いてきてしまいます。
外に出て見て登っている鯉幟を見た途端に、置いてきた金は人形を買う金だったと思い出したが後の祭りです。
結局そのまま家に戻りますが、赤い顔をしているので、女房に酒を飲んでしまったことがバレ罵られます。
「うるせぇ」と黙らせて二階に上がってふて寝を決め込むのですが、そこに金をくれた叔父さんがやって来ます。
女房から事情を聞いた叔父さんは怒りますが、熊さんは「人形は二階に飾ってある」と嘘をつきます。
叔父さんすぐに嘘と見抜き、二階に上がってきます。
熊はそれを見て「下から二階にお上り幟(のぼり)」とか「酒に喰らい酔って真っ赤になった金太郎、酔いが覚めれば正気(鍾馗)になる」と誤魔化しますが、叔父さんは怒って「バカヤロウ」と大声を出すと、熊がすかさず「叔父さんありがとう、今のは大きな鯉(声)だ」
あらすじを読んで判る通り、、内容も酒好きの男が子供のために五月人形を買いに行く途中に悪友に誘われて人形を買う金で酒を飲んでしまうという、どこか情けない取りとめのない噺なので、見せ場も少なく笑いも無く、さらに地口でのサゲも感心しませんね。
と言うわけで、季節の噺というぐらいしか価値がないのですが、あまりやり手が無いのが貴重なのかもしれません。
でも、この熊さんはアル中一歩手前で、依存症かもしれませんね。続きを読む
この噺は落語関係の本でも載っていない事があるそうです。
柳家一門に伝わっている噺なのか、小さん一門のj噺家さんがたまにやります。
季節がかなり限定されてる噺ですね。
酒好き、博打好きの熊さんの子供の初節句に、女房の叔父さんが子供に五月人形を買ってやれと金をくれました。
熊さんには子供に五月人形を買ってやる甲斐性などないので、代わりに金を出してやろうというのです。
熊さんは女房に五月人形を買ってきてやるから、叔父さんからもらった金をよこせというですが、
女房はその金で酒でも飲まれてはたまらないと、渡そうとしません。
熊さんは絶対に飲まないからと約束し、女房も五月人形だから男親に買ってもらったほうがいいからと言われ、
折れて金を渡します。
すぐに人形を買いに行く熊さんでした」が、料理屋の二階から弟分の声が掛ります。
喧嘩の手打ちをしているところだが、少しでいいから顔を出して意見をしてくれというのです。
今日は用事があるからダメだと熊さんは断りますが、「兄い、兄い」とおだてられて二階に上がってしまいます。
弟分に意見をして帰ろうとすると、一杯だけ飲んでくれといいます。
一度は断りましたが、注がれて一杯のみ、さらにもう一杯、好物の鰹のたたきを勧められてもう一杯と
最後はかなり酔って、懐にあった人形を買う金を置いてきてしまいます。
外に出て見て登っている鯉幟を見た途端に、置いてきた金は人形を買う金だったと思い出したが後の祭りです。
結局そのまま家に戻りますが、赤い顔をしているので、女房に酒を飲んでしまったことがバレ罵られます。
「うるせぇ」と黙らせて二階に上がってふて寝を決め込むのですが、そこに金をくれた叔父さんがやって来ます。
女房から事情を聞いた叔父さんは怒りますが、熊さんは「人形は二階に飾ってある」と嘘をつきます。
叔父さんすぐに嘘と見抜き、二階に上がってきます。
熊はそれを見て「下から二階にお上り幟(のぼり)」とか「酒に喰らい酔って真っ赤になった金太郎、酔いが覚めれば正気(鍾馗)になる」と誤魔化しますが、叔父さんは怒って「バカヤロウ」と大声を出すと、熊がすかさず「叔父さんありがとう、今のは大きな鯉(声)だ」
あらすじを読んで判る通り、、内容も酒好きの男が子供のために五月人形を買いに行く途中に悪友に誘われて人形を買う金で酒を飲んでしまうという、どこか情けない取りとめのない噺なので、見せ場も少なく笑いも無く、さらに地口でのサゲも感心しませんね。
と言うわけで、季節の噺というぐらいしか価値がないのですが、あまりやり手が無いのが貴重なのかもしれません。
でも、この熊さんはアル中一歩手前で、依存症かもしれませんね。続きを読む