『一目上がり』
皆様、明けましておめでとうございます!
今年は元旦早々能登で大地震が起きてしまいました。被災された方々にお見舞いを申し上げます。
まさか震度7以上の揺れが起きるとは思ってもみませんでした。テレビも元旦の特番は飛んでしまいましたね。被災地の現状を報道するのも大事ですが、それ以外の選択も必要だと思います。
という訳で、少しでもお目出度い噺で、この噺です。この噺は別名「七福神」とも言われています。
【原話】
天明7年(1787)刊の「新作落噺・徳治伝」(しんさくおとしばなし、とくじてん)の中の「不筆」からです。
【ストーリー】
隠居の家に年始の挨拶に訪れた八五郎。
建て増しをした部屋を見せてもらうと、書や色紙が掛けてありまる。
誉め方を知らない八五郎に隠居は「これはいい賛(さん)ですな」といって誉めれば周りが尊敬してくれると教えてくれました。
早速大家のところに行って試してみるが、賛ではなく詩(し)だという。
続いて医者の先生のところに行っていい詩だと誉めると「これは一休禅師の悟(ご)」だと言われます。
さん・し・ごと来たから次は六だと先回りをしてみたのたが、芳公のところで一本しかない掛け軸が出ました。
「賑やかな絵だな。男の中に女が一人混じっているが、間違いはないだろうな。」「バカ言うなよ」。
「なんて書いてあるんだ」、「上から読んでも、下から読んでも同じめでたい文なのだ。”ながき夜の とをの眠りの みなめざめ 波のり舟の 音のよきかな”」。「結構な六だな」と言うと「いいや、これは七福神の宝船だ」。
【演者】
昔は五代目古今亭志ん生、五代目柳家小さんや小圓朝師他色々な噺家さんがこの時期に演じていました。今でもそれは同じです。
【注目点】
ここでは七までで終わっていますが、そのあと芭蕉の掛け軸を「結構な八で」と誉めると「いや、これは芭蕉の句(九)だ」と続くやり方もあります。
『能書』
文字で表してしまうと賛・詩・悟・句と明白ですが、そこを話芸で聴かせるのが落語の面白いところですね。
いかにも「落語らしい落語」で、しかもおめでたい噺なので、初席等によく掛かります。
『ネタ』
「七福神」とは 福徳の神として信仰された七神で、布袋の他、恵比寿、大黒、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人。の神様の事を言います。
皆様、明けましておめでとうございます!
今年は元旦早々能登で大地震が起きてしまいました。被災された方々にお見舞いを申し上げます。
まさか震度7以上の揺れが起きるとは思ってもみませんでした。テレビも元旦の特番は飛んでしまいましたね。被災地の現状を報道するのも大事ですが、それ以外の選択も必要だと思います。
という訳で、少しでもお目出度い噺で、この噺です。この噺は別名「七福神」とも言われています。
【原話】
天明7年(1787)刊の「新作落噺・徳治伝」(しんさくおとしばなし、とくじてん)の中の「不筆」からです。
【ストーリー】
隠居の家に年始の挨拶に訪れた八五郎。
建て増しをした部屋を見せてもらうと、書や色紙が掛けてありまる。
誉め方を知らない八五郎に隠居は「これはいい賛(さん)ですな」といって誉めれば周りが尊敬してくれると教えてくれました。
早速大家のところに行って試してみるが、賛ではなく詩(し)だという。
続いて医者の先生のところに行っていい詩だと誉めると「これは一休禅師の悟(ご)」だと言われます。
さん・し・ごと来たから次は六だと先回りをしてみたのたが、芳公のところで一本しかない掛け軸が出ました。
「賑やかな絵だな。男の中に女が一人混じっているが、間違いはないだろうな。」「バカ言うなよ」。
「なんて書いてあるんだ」、「上から読んでも、下から読んでも同じめでたい文なのだ。”ながき夜の とをの眠りの みなめざめ 波のり舟の 音のよきかな”」。「結構な六だな」と言うと「いいや、これは七福神の宝船だ」。
【演者】
昔は五代目古今亭志ん生、五代目柳家小さんや小圓朝師他色々な噺家さんがこの時期に演じていました。今でもそれは同じです。
【注目点】
ここでは七までで終わっていますが、そのあと芭蕉の掛け軸を「結構な八で」と誉めると「いや、これは芭蕉の句(九)だ」と続くやり方もあります。
『能書』
文字で表してしまうと賛・詩・悟・句と明白ですが、そこを話芸で聴かせるのが落語の面白いところですね。
いかにも「落語らしい落語」で、しかもおめでたい噺なので、初席等によく掛かります。
『ネタ』
「七福神」とは 福徳の神として信仰された七神で、布袋の他、恵比寿、大黒、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人。の神様の事を言います。