今日は「源平盛衰記」を取り上げてみたいと思います。
この噺は古典の「平家物語」から題を録ったと言うより、「平家物語」をそのままダイジェストにした地噺ですね。
地噺と言うのは会話より説明が多い噺で演者のセンスが問われます。
大雑把なあらすじは、平家はあまりにも権力を欲しいままにしたので、反乱が起こります。
「驕る平家は久しからず」と言われ、源氏が立ち上がります。
まず、木曽義仲による倶利伽羅峠での火牛の計から始まり、
源義経の鵯越の逆落とし、屋島の合戦で那須与一が扇を射落とす話が続き、
最後は壇ノ浦の最後に至りますが、そこは落語で、平家の最後なので、時子姫が入水して自害しようとして、
辞世の句を読みますが、その時、平家方の武士、能登守教経が踊り出します。踊る平家は久からず・・・
この噺は談志前と談志後で別れる噺だと思います。
談志師はこの噺を三平師から習い、そこに当時の世相や時事問題をねりこみ、
早口でスピーディーな展開で、お客を圧倒しました。
それは、かの文楽師や圓生師も褒めたと言われています。
ところが、本人には中々伝わらなかった様で、逆に文楽師から怒られたそうです。
談志師の談話
文楽師匠に頭」から怒鳴られた。
「あんなものをやっちゃイケない」と言うのだ。
何故イケないのか、私には理解出来なかったが、兎に角イケないの一点ばり、
こっちは悔しいけど、相手が文楽師匠じゃ仕方がない。泣き寝入だ。
のちになって、聞いてみたら、「あいつは、近頃生意気になっているので、一度どこかでこっぴどく小言を言ってやろうと思っていたので、私言いました。
たまりませんね。でもそれだけ目立っていたのでしょうね。
評論家の虫明亜呂無氏も小ゑん時代のこの噺を聴いて絶賛しています。
ちなみに我が家の祖先は平家方の武士で、この戦いに負けて仲間6人と今の地に逃げてきたのだそうです。
今でも新文治師や小朝師等多くの噺家が演じていますが、談志師以降は全て談志師のやり方を参考にしている、と言っても良いと思います。続きを読む
この噺は古典の「平家物語」から題を録ったと言うより、「平家物語」をそのままダイジェストにした地噺ですね。
地噺と言うのは会話より説明が多い噺で演者のセンスが問われます。
大雑把なあらすじは、平家はあまりにも権力を欲しいままにしたので、反乱が起こります。
「驕る平家は久しからず」と言われ、源氏が立ち上がります。
まず、木曽義仲による倶利伽羅峠での火牛の計から始まり、
源義経の鵯越の逆落とし、屋島の合戦で那須与一が扇を射落とす話が続き、
最後は壇ノ浦の最後に至りますが、そこは落語で、平家の最後なので、時子姫が入水して自害しようとして、
辞世の句を読みますが、その時、平家方の武士、能登守教経が踊り出します。踊る平家は久からず・・・
この噺は談志前と談志後で別れる噺だと思います。
談志師はこの噺を三平師から習い、そこに当時の世相や時事問題をねりこみ、
早口でスピーディーな展開で、お客を圧倒しました。
それは、かの文楽師や圓生師も褒めたと言われています。
ところが、本人には中々伝わらなかった様で、逆に文楽師から怒られたそうです。
談志師の談話
文楽師匠に頭」から怒鳴られた。
「あんなものをやっちゃイケない」と言うのだ。
何故イケないのか、私には理解出来なかったが、兎に角イケないの一点ばり、
こっちは悔しいけど、相手が文楽師匠じゃ仕方がない。泣き寝入だ。
のちになって、聞いてみたら、「あいつは、近頃生意気になっているので、一度どこかでこっぴどく小言を言ってやろうと思っていたので、私言いました。
たまりませんね。でもそれだけ目立っていたのでしょうね。
評論家の虫明亜呂無氏も小ゑん時代のこの噺を聴いて絶賛しています。
ちなみに我が家の祖先は平家方の武士で、この戦いに負けて仲間6人と今の地に逃げてきたのだそうです。
今でも新文治師や小朝師等多くの噺家が演じていますが、談志師以降は全て談志師のやり方を参考にしている、と言っても良いと思います。続きを読む