今日は「小烏丸」という噺です。
ここの処、スパムメールというのでしょうか、正体不明のコメントの荒らしにあっていまして、その対策などをしていました。
上方では「竹光」という名で演じられ、またの名を「孝行娘」とも云います。
聴いていてお分かりかとも思いますが、「小烏丸」という刀のエピソードは上方落語「八橋船」でも登場します。
神田石町に伊勢屋と言う大きな質屋があり、主の幸右衛門は妻に先立たれたが、仏の幸右衛門と呼ばれる人で、
望も名誉も財産もありましたが、一人娘のお照の成長だけを楽しみに暮らしていましたが、
”おかじ”という女身の回りを世話をしていて、よく尽くしてくれていました。
ある時、酒の勢いで手を付けて仕舞い、後添えに貰う事にしました。
ところが、イザなってみると、朝から大酒をくらい、何もしなくなって仕舞いました。
その上、元旗本三男くずれの出入り按摩針医・松崎貞按(まつざきていあん)と深い仲になってしまいます。
周りの者は口を閉ざしていましたが、義侠心が強い、出入りの頭、勝五郎は、伊勢屋を訪れて川柳の本を読まして
主にそれとなく教えようとしましたが、一向に気が付きません。
その上、「お茶がダメなら、台所で水なんて飲まないで、二階で貞按とおかじが酒をやっているから、飲んで行けばいいじゃないか」と進められる始末です。
その時、台所で娘のお照から声を掛けられます。
「頭の言っていた事が本心なら、私も本心であの二人を何とかしたいので、力を貸して下さい」
と頼みまして、二人は何やら相談を始めます。
その後、酔った貞按は水を飲みに台所に来て、お照に出くわします。
お照は色仕掛けで貞按が好きだから連れて逃げてほしいと打ち明けます。
すると貞按は、逃げるからには百両の金と小烏丸の名刀を蔵から出して持って来てくださいと云います。
小烏丸とは、抜くと回りに烏が集まって来るという、昔、信濃国戸隠山で平維茂(たいらの これもち)が鬼を退治したという名刀なのです。
今晩八つの鐘で裏木戸から忍んでくださいという事になりました。
裏木戸から出て駕籠で王子まで行く事になりました。
王子の手前、飛鳥山で駕籠屋が駄賃をふっかけ始めたので刀で追い払い、お照は歩き始めました。
そこで、100両と小烏丸を渡し、手切れ金代わりに一人でどこにでも行きなさいと、貞按を突き放します。
力ずくでも連れて行き、最後は売り払ってしまうぞと、もみ合いになったところに、勝五郎が割って入ってきます。
貞按は懐の小刀を抜いてもみ合いになりましたが、勝五郎は小手を打つと貞按は刀を落としました。
貞按はさすが元侍、慌てず小烏丸を抜いてかざすと、烏が群れ集まってくるかと思いきや、雀ばかりが集まってきます。
おかしいと、よ〜く見ると竹光ででした。
オチの所は「八橋船」と同じですね。どちらが先かは分かりませんが・・・
小烏丸という刀ですが、wiki等によると、
桓武天皇の時代、大神宮(伊勢神宮)より遣わされた八尺余りある大鴉によってもたらされたと伝えられ、小烏丸の名はその大鴉の羽から出てきたとの伝承に由来する。刀工「天国」作と伝えられる。
後に平貞盛が平将門、藤原純友らの反乱を鎮圧する際に天皇より拝領し、以後平家一門の家宝となる。壇ノ浦の合戦後行方不明になったとされている。
後に江戸時代になって伊勢家で保管されていることが判明し、明治維新後に対馬の宗家に渡った後、明治天皇に献上された。
現在は宮内庁委託品として宮内庁で保管保存されています。
石町は現在では日銀のある所ですが、三越の裏にあたります。
お金の博物館等があります。続きを読む
ここの処、スパムメールというのでしょうか、正体不明のコメントの荒らしにあっていまして、その対策などをしていました。
上方では「竹光」という名で演じられ、またの名を「孝行娘」とも云います。
聴いていてお分かりかとも思いますが、「小烏丸」という刀のエピソードは上方落語「八橋船」でも登場します。
神田石町に伊勢屋と言う大きな質屋があり、主の幸右衛門は妻に先立たれたが、仏の幸右衛門と呼ばれる人で、
望も名誉も財産もありましたが、一人娘のお照の成長だけを楽しみに暮らしていましたが、
”おかじ”という女身の回りを世話をしていて、よく尽くしてくれていました。
ある時、酒の勢いで手を付けて仕舞い、後添えに貰う事にしました。
ところが、イザなってみると、朝から大酒をくらい、何もしなくなって仕舞いました。
その上、元旗本三男くずれの出入り按摩針医・松崎貞按(まつざきていあん)と深い仲になってしまいます。
周りの者は口を閉ざしていましたが、義侠心が強い、出入りの頭、勝五郎は、伊勢屋を訪れて川柳の本を読まして
主にそれとなく教えようとしましたが、一向に気が付きません。
その上、「お茶がダメなら、台所で水なんて飲まないで、二階で貞按とおかじが酒をやっているから、飲んで行けばいいじゃないか」と進められる始末です。
その時、台所で娘のお照から声を掛けられます。
「頭の言っていた事が本心なら、私も本心であの二人を何とかしたいので、力を貸して下さい」
と頼みまして、二人は何やら相談を始めます。
その後、酔った貞按は水を飲みに台所に来て、お照に出くわします。
お照は色仕掛けで貞按が好きだから連れて逃げてほしいと打ち明けます。
すると貞按は、逃げるからには百両の金と小烏丸の名刀を蔵から出して持って来てくださいと云います。
小烏丸とは、抜くと回りに烏が集まって来るという、昔、信濃国戸隠山で平維茂(たいらの これもち)が鬼を退治したという名刀なのです。
今晩八つの鐘で裏木戸から忍んでくださいという事になりました。
裏木戸から出て駕籠で王子まで行く事になりました。
王子の手前、飛鳥山で駕籠屋が駄賃をふっかけ始めたので刀で追い払い、お照は歩き始めました。
そこで、100両と小烏丸を渡し、手切れ金代わりに一人でどこにでも行きなさいと、貞按を突き放します。
力ずくでも連れて行き、最後は売り払ってしまうぞと、もみ合いになったところに、勝五郎が割って入ってきます。
貞按は懐の小刀を抜いてもみ合いになりましたが、勝五郎は小手を打つと貞按は刀を落としました。
貞按はさすが元侍、慌てず小烏丸を抜いてかざすと、烏が群れ集まってくるかと思いきや、雀ばかりが集まってきます。
おかしいと、よ〜く見ると竹光ででした。
オチの所は「八橋船」と同じですね。どちらが先かは分かりませんが・・・
小烏丸という刀ですが、wiki等によると、
桓武天皇の時代、大神宮(伊勢神宮)より遣わされた八尺余りある大鴉によってもたらされたと伝えられ、小烏丸の名はその大鴉の羽から出てきたとの伝承に由来する。刀工「天国」作と伝えられる。
後に平貞盛が平将門、藤原純友らの反乱を鎮圧する際に天皇より拝領し、以後平家一門の家宝となる。壇ノ浦の合戦後行方不明になったとされている。
後に江戸時代になって伊勢家で保管されていることが判明し、明治維新後に対馬の宗家に渡った後、明治天皇に献上された。
現在は宮内庁委託品として宮内庁で保管保存されています。
石町は現在では日銀のある所ですが、三越の裏にあたります。
お金の博物館等があります。続きを読む