はじめのブログ

落語好きの中年オヤジが書いてる落語日記

2011年07月

家賃を落語的に払わない方法とは

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え〜今日は古典落語の人気演目の一つ「お化け長屋」です。

 長屋にある一軒の空き家。そこを長屋の連中は物置に使っていると、大家から家賃を払うか荷物をどかせと言われます。
長屋の古株、通称古狸の杢兵衛さんが一計を案じる。
借り手が訪ねてきたら、家主は遠方に住んでいるので自分が長屋の差配をまかされているといって杢兵衛の家へ来させて、借り手をおどして空き家に借り手がつくのを防ごうという算段を立てます。
早速、借り手がやってきますが、ある事無い事を言って脅かして、あまつさえ財布迄忘れていまい、
返してしまうのですが、次にやって来た男は一向に恐がらず、話の間にちょっかいを入れる始末で、
困った杢兵衛さんは、濡れ雑巾で男の顔をひと撫でしようとすると、男に雑巾をぶん取られ、
逆に顔中を叩かれこすられてしまいます。
男はすぐに引越して来るから掃除をしておけといい帰ってしまう。
先ほど置いてった財布も持っていかれて仕舞います。
とここまでが上で、最近はほとんどここで演者は切っています。
この先の下はその男を追い出すのに色々手を尽くすと言う筋なのですが、
あまり演じられていません。

作者は江戸後期の滑稽本作者、滝亭鯉丈が文政6年(1823)に出版した「和合人」初編の一部をもとにして、
作った噺とされます。上方では、「借家怪談」として親しまれ、
初代桂小南が東京に移したともいわれますが、
すでに明治40年には、四代目橘家円蔵の速記もあり、
そのへんははっきりしません。

現在でも多くの噺家さんが高座に掛けています。
細かい演出に違いがありますが、筋はほとんど同じなので、演者の力量が問われる噺ですね。
昭和の名人達も圓生、金馬、柳橋、志ん生師等が演じています。

この噺に登場する長屋は、
落語によく出る九尺二間、六畳一間の長屋や棟割長屋ではなく、それより一ランク上で、もう一間、
三畳間と小庭が付いた上、造作(畳、流し、戸棚などの建具)も完備した、
けっこう高級な物件となっています。
これを只で使おうと言うのですから、生半可な方法じゃ無理ですね。(^^)続きを読む

幽霊と博打をした男の噺

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今日は夏の噺「へっつい幽霊」です。
へっつい(竃)と言うのはかまどの事ですが、今やこの”かまど”も知らない方がいるそうですが、
今日の記事の上に絵が貼ってありますが、クリックすると拡大するので確認して下さい。(^^)

元々は『かまど幽霊』という上方落語だったそうで、大正初期に3代目三遊亭圓馬師が東京に持ち込んだそうです。
6代目三遊亭圓生師や3代目桂三木助師の演じる型と古今亭や柳家の噺家さんが演じる型とあります。

 道具屋にへっついを買いに来た客が、気に入って3円で買って行った。その夜の2時頃、表の大戸を激しく叩く音がする。開けると昼間へっついを買い求めた客で「買ったへっついを引き取って」という。道具屋の決まりで半値の1円50銭でなら引き取る。
それからと言うもの昼間はお客がついて買ってゆくが夜中になると引き取ってくれと言う繰り返し。
とうとうお客がつかなくなってしまった。原因を聞き出すと、夜中にへっついから幽霊が出ると言う。
困った道具屋はいくらか金をつければ売れるんじゃ無いかと思い相談をしてると、裏の長屋のはばかりでそれを聞いた熊さんが名乗り出た。家まで担いでゆくので、隣の伊勢屋の若旦那と一緒に担いで行く途中で端をぶつけて、欠いてしまい、そこから金の包が出て来る。
数えてみると300両あり山分けするが、ふたりともすぐ使ってしまう。
その夜にへっついから、くだんの幽霊が出てきて事情を説明する。
熊さんは何とか金は工面するからと、その場は幽霊をなだめる。
次の日、熊さんは若旦那の実家に行って、事情を話し300両を工面してくる・・・・
とここまで噺を持ってくるのが、圓生師や三木助師の方です。
古今亭や柳家の噺はもっと単純で、道具屋から熊さんがへっついを気に入って買って来て、その夜にすぐ幽霊が出てきます。
どちらかと言うとこちらの方が単純な筋ですが、後半の幽霊との博打のい場面に重点が置かれています。
上方流れの圓生、三木助型か江戸風の古今亭、柳家型かですね。後者は30分以内で語れるので、寄席等でも掛けられますね。
ちなみに談志師は柳屋ですが、圓生三木助型です。なぜか?(三木助師にあこがれがあるのかも)
この型も色んな事が噺の中に入ってきて面白いですが、長くなり、また力量も問われるので、トリネタでしょうね。
登場人物も増えてきますし、若旦那の遊びっぷりも描写しなくてはなりませんね。
また、全体的笑いが多いのも三木助圓生型の特徴ですね。

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定吉でなくても食べたくなる味噌豆

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え〜今日は一席でちゃんと演じる機会はあまり無く、噺のマクラ等に使われる事が多い「味噌豆」です。

一口に味噌豆って調べると、色々ありまして、
1.まず大豆を煮て味噌で味付けしたもの。
2.大豆を炒って味噌をからませたもの
3.味噌に使う大豆の事
等々色々あるのですよ。落語に出て来るのは1.でしょうねえ?たぶん。
おそらくは、味噌豆(大豆)を煮たので単に「味噌豆」とつけたのか・・・

噺の筋は簡単で・・・
定吉がみそ豆が煮えたかどうか見てみろ、と言われたので熱くてよく分からないと食べていた。小僧はそこから離れられないので用事に出した。ご主人も味見をすると止められなくなったが、小僧が帰ってきた時に示しが着かないので、何処か食べる適当な所がないかと考えてそこで、人に見られない便所で食べる事にします。
 そこに帰ってきた小僧はご主人が居ない事を幸いにみそ豆をつまみ食い仕始めた。でも食べている所を見つかると大変なので、何処か適当な所はないかと考えたら、便所がいいと考えます(皆同じですねw)
 心浮き浮き便所に行くと、中に主人が居たので、思わず・・・「お変わりをお持ちしました」。

とまあ、たわいの無い噺ですが、でもね、今真打で活躍?している林家こぶ蔵くんは、かっての真打昇進試験に
この噺をしたそうです。前座噺のこれをです。
で、大勢の幹部が絶賛したそうですがねえ・・・・・小三治師なんかも「見事な味噌豆だった」と言ったそうです。
七光りなのか何なのかはしりませんが、事実なら何やってんだい!って思いますね。
その一方で談志師の二人の弟子や右朝師も落としたとは・・・その頃の協会は腐ってた?

噺とは関係無い方向に行ってしまいました(^^)
今でも時間の無い時には「酒の粕」等と同じ様に高座に掛けられます。
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夏だ!大山詣りに行こう!

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え〜何だかこれからもっと暑くなるのかと思ったら、そうでも無いとか?どうなってるの?
旧暦の6月といいますと、落語国では大山詣りの季節ですねえ。
江戸っ子が寺社にお参りするのは、信仰もありましたが、結局は娯楽だったんですね。
何の娯楽かって?そりゃ色々ですよ。ねえ・・・文字とおり色っぽい娯楽から観光まで含めてね。
富士詣りの時も書きましたが、江戸時も下ると、完全に観光化されてまして、ちゃんと組織化されてます。
今の観光会社みたいなもんですね。先達さんの手配もしてくれるんです。もちろん宿の手配もですね。
今と余り変わらない、違うのは歩いて行く事ですね。これはしょうがない、ね。

長屋でも大山詣りに行くことになったのですが、熊さんは残って後の長屋を守る役になってくれなんて言われてしまう。文句を言うと、本当はしょっちゅう喧嘩をするから残らせようとの魂胆。今回は喧嘩をしたものは二分の罰金を払ったあげく、坊主にしちゃおうということになりまして。熊さん、俺は大丈夫だと見栄を切ります。

無事お詣りが済んで、明日には江戸に戻るという晩、気が緩んだのかやっぱり喧嘩しちゃった。それで熊さんは決まり通り坊主にされてしまう。翌朝熊さんが起きてみると既に皆は経った後。宿の人にくすくす笑われて本当に坊主にされたことに気付きます。

やられた熊さん、一計を案じ、一足先に江戸に戻ります。長屋のおかみさん連中を集めて、途中金沢八景見物に舟に乗ったときに舟が転覆して、皆亡くなってしまったと嘘をつく。供養のために坊主にしたというから皆信じちゃって、おかみさん達も供養に尼になります。

そこで男衆が帰ってきて、さあ大変・・・・と先は動画でね。

でも熊さん、帰りの籠の代金、いくら払ったんだろう?神奈川(横浜市神奈川区)からですからね。
きっと大変だったろうと思うのですがね・・・

上方には「百人坊主」と言う伊勢神宮にお詣りに行く噺がありますが、これが江戸に流れて来たと言う節と、
滝亭鯉丈の作品で文政四年(西暦1821年頃)に出版された「大山道中栗毛俊足」に似たパターンの噺があり、これが東西で別々に発展したものではないかとも言われてます。

また、サゲに関してですが、当時は髷を何より大事にしていて、文字通り命の次に大事なものだった様です。
今でも女性は髪を大事にしますが、昔はその比じゃ無かったそうです。
これが無くなると言うのは本当にショックで辛いことだったのでしょう。
髷がなければ実社会から脱落することを意味していたとかね。アウトサイドに落ちて行くと言う事でしょうかね。
又、失敗や軽い犯罪をしても頭を丸めれば、許されたそうです。続きを読む

長さんと短七っあん友達に持つならどっち?

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今日はですね「長短」または「気の長短」ともいいますが、これを取り上げてみたいと思います。
この噺はこの前記事で書いた様に、その昔小金治師が二つ目の頃、黒門町に「お客も湧いていたし、いい出来だったけど、この噺は真打が掛ける噺だよ・・・」と注意されたそうですが、改めて「そうか、真打の噺なんだと認識した次第です」 いまさら気がついたのかよ!とお思いでしょうが、まあまあ・・(^^)

師匠によっては長さんを上方出身で演じる師匠もいますね。
私が聴いた処では先代の助六師なんかはそうでしたね。
それから仕草も重要でタバコの火が袂に入る処では、それまでと違うキセルの叩き方をしていないと、いけませんね。
昨日見たさん喬師はちゃんと違っていました。(当たり前ですがw)
とても気の長い長さんととても気の短い短七さん、極端に描いた二人を飽きさせずに見せていくという
落語家の力量が問われる噺ですね。

まあ、筋と言う筋は無いのですが、簡単に・・・
ある日、長さんが短七っあんの家に遊びに来ます。何かにつけて対照的な二人ですが、二人は子供の頃からの親友です。今日ものんびりした長さんの事を短七っあんは色々注意するのですが、長さんは余り感じなさそうです。
長さんの菓子の食べ方や挨拶の仕方を聴いたり見たりしているうちに、短七っあんはイライラが高まってきます。
とうとう煙草の吸い方で切れて仕舞います。
ところがその灰が・・・・
ここから先は音源でお楽しみを。(^^)

でもね、友達に持つならどっちがいいですかねえ〜
悩むところですね。(^^)続きを読む
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