らくご はじめのブログ

落語好きの中年オヤジが書いてる落語日記

2011年05月

夢の酒と言う噺

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今日は昨日のRAKUGO1さんのコメントからインスパイヤーされて「夢の酒」です。

これはもう、昔は文楽師匠にとどめをさす噺でした。
この噺に出て来る二人の女性(女中さんはのぞく)の描き分けがキモですねえ。
普通の商家の若女将さんとどう見ても玄人筋の御新造さんとは違いますからねえ。
同じように色っぽく描いていると噺が混乱しますね。

今は入船亭の一門や柳家一門を始め多くの噺家さんが高座に掛けています。
あらすじは簡単に書くと、若旦那が女と逢った夢を見たと、嫁が嫉妬して大喧嘩。
仲裁に入った大旦那に「夢でその女に意見してくれ」と言われ昼寝をする。
そして大旦那は淡島様の口上を唱えて夢の中に入っていくが・・・
サゲも噺の展開も落語ならではの噺ですね。

なりたちを書きますと、
古くからあった人情噺「雪の瀬川」(松葉屋瀬川)が、
「橋場の雪」(別題「夢の瀬川」)として落し噺化され、
それを初代(鼻の)三遊亭円遊師が現行のサゲに直し、
「隅田(すだ)の夕立」「夢の後家」の二通りに改作されました。
後者は、明治24年12月、「百花園」掲載の速記があります。

このうち「隅田の夕立」の方は円遊師が、夢の舞台を
向島の雪から大川の雨に代え、より笑いを多く
したものと見られます。

「橋場の雪」は三代目柳家小さん師の、明治29年の
速記がありますが、円遊師の時点で「改作の改作の改作」となり
ややっこしいかぎりです。
で、もう一つの「改作の改作の改作」の「夢の後家」の方を、
八代目桂文楽師が昭和10年前後に手を加え、
「夢の酒」として磨き上げました。
それまでは文楽師は「夢の瀬川(橋場の雪)」を演っていましたそうです。
今となってはこちらも聴いて見たかったですね。
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雨が三日も降ると・・・・・

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雨が三日も降ると・・・・・段々憂鬱になってきて、退屈で退屈でならねえ〜「ふあ〜」と欠伸がでます。
と言う訳で、今日は「笠碁」ですね。
秋の噺だと権太楼師は言っていますが、いいですよね。(^^)
五代目小さん師が絶品と言われていますが、馬生師もいいですよ〜

噺自体に不思議なところはありませんね、
大店の旦那が二人(小さん師は旦那と出入りの職人)、店は番頭に任せておりますので充分に暇ですね。
むしろ暇を持て余しているという贅沢な身分です。
二人とも碁が好きですが腕前の方はへぼ。碁会所などに行ってもへぼすぎて勝負になりません。
こうゆうモノは双方がほどほどに力量が合わないと面白いものではないです。
勝ったり負けたりがいいんですね。
よせば良いのに待った無しで始めたからおかしくなりまして、終いには喧嘩にまでなってしまうと言う・・・・
さてどうなりますか・・・なんですが、これからが面白いんですね。

これは本で読んだ事ですが、志ん生師匠も将棋が大好きで弟子を相手にやっていたそうですが、負けるのが大嫌いな上に腕前はへぼの部類にります。弟子にいい手を打たれて負けそうになってくると、待ったをするわけです。その一手を待ったする程度ならまだよいのですが、師匠の場合は自分が有利な状態になるまで何手でも戻すそうなのです。
これには弟子もしょうがないわけでして、師匠を勝たせてやるとご機嫌だったとのことです。

まあ勝負事となると男は子供になってしまうと言う事ですね。
この噺の眼目は、雨の中を店の前をいったり来たりしている相方を、店の奥で追っている旦那の目線と表情ですかね。
後は、小さん師で良いのは、最後の二人仲直りして囲碁を差し始める迄、
ほとんど旦那、は視線を上げませんね。その表情がとても良いです。続きを読む

もし寄席で食べるなら何を食べるのが粋か?考えてみた。

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今日はですね、下らない話で、すいません。(^^)

寄席ですね、この場合鈴本は入れ替え制なので、場内でお弁当を食べると言う事は余り無いと思います。
でもね、鈴本の席の前え半分はちゃんと折り畳みのテーブルが前の席の裏側に付いてるので、後ろの方は楽に、ノートを広げたりたり、何か食べたりできます。

浅草は昼席なんざ行ったら、東武線やTXに乗ってやって来た善男善女?のお祖母ちゃんやお爺さんが自分の顔よりも大きい荷物にイッパイの食べ物を広げて演芸を見ています。(^^)
噺中でも構わずガサゴソと音を立てて平気で何か食べて居ます。
あれを見てると、寄席で食べるなら何を食べるのが粋か考えてしまいます。

寄席で売ってるのは菓子類と飲み物を覗く食べ物は、大抵助六寿司とサンドイッチですね。

両方の特徴は、どちらも顔を落とさ無くても、食べ物を食べられる事ですね。
この辺が粋なのか?
食べない事が粋なんだと言えばそうですが、ここはそれは無視して話を進めます。ww

私は新しくなってから池袋演芸場には実は行った事がありません。
(古い頃、には一度だけ行きました)
だから、イマイチなのですが、客席の数から言うと小さいほうですよね、。
噺家さんの視線がかなり感じるとかね、言いますね。
すると堂々とは食べにくいですね。(でも居るのかな?度胸ある奴w)

浅草は他所の寄席と大きく違うのは、寄席のウラに「デリカぱくぱく」がある事です。
ここはお弁当屋さんですが、見て下さいこの張り紙!
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ここの特徴は安い!とにかく安い!牛丼より安いんです。
250円に消費税が掛かります。(計263円)
それでも300円でお釣りが来ます。
ここはチエーン店なので、あちこちにありますが、ここ浅草は大量に売れるせいか、他所よりさらにボリュームが有るのです。ww
その為浅草の寄席で長期戦を覚悟で入る方は大抵ここの弁当を買って入ります。

でもね弁当は寄席向きじゃ無いですね。
食べるたびに視線が高座と弁当を行ったり来たりして、落ち着かない事おびただしいです。

では、おにぎりはどうでしょうかね。結構これはいいですねえ。皆さんもよく食べていますね、。
視線を変えないで、食べられる食べ物と言うと、菓子パンなんかそうですね。
でも今まで、おにぎりはよく見ましたが、菓子パンって・・・・あまり見ないですねえ。
浅草で良く見るおじさんがアンパンをよく食べているくらいですかねえ・・・
ま、偏見ですが菓子パンは寄席には粋じゃ無いと決めます。ww
で、考えました、寄席で粋な食べ物は握り寿司だと・・・ね(^^)

すいません、最初から結論ありきで書きました。m(_ _)m続きを読む

菖蒲園に来た珍客

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いよいよ6月が近づいて来ました。関東も昨日、梅雨に入ったそうです。
菖蒲の花もちらほらと咲き始めました。
いよいよ、お仕事の季節になりました。(^^)
普段、遊んでる事が多い(暇)ので頑張らなくては・・・・・
菖蒲の見頃は第2週頃でしょうね。

水のはられた菖蒲の田んぼに珍客がやってきました。
それは、合鴨です。
二羽でやって来て田んぼに入って雑草や泥鰌、エビガニ等を食べています。
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ちょっと写真が悪いので、よく判らないかもしれませんが、一応写っています。(^^)
春に北に帰らなかったのですね。
もしかしたらツガイかもしれませんね。

毎週金曜日の夜はFM葛飾で「温井摩耶の落語の時間ですよ」を聴くか録音しているのですが、この春から、その後に「春風亭一之輔のART HEART CLUB」が始まったので、これも毎回じゃ無いけど聴いてます。
昨日は入門の話でしたね。
師匠、一朝師に入門を許されて、「これから、二つ目になるまでは、禁酒、禁煙だぞ」と言われ
「じゃ、メシでも食いに行こう」と言う事で近所のラーメン屋に
兄弟子(おそらく柳朝さん)と一緒に行って、
そこで、師匠「ラーメン三個とビール三本ね」
「え、」っと一之輔さん。「いいんだよ、お祝いだから」と師匠が言ったそうです。
一之輔さん「ゆるい一門ですいません」www笑いました(^^)


そろそろ更新が休みがちになるかもしれません。
今年はなるべくj更新しようと思っていますが、いきなり休むかもしれません。
その時はゆるしてね(^^)

記事に書いた、「春風亭一之輔のART HEART CLUB」を聴いて見たい方は下記のURLで過去放送分が聴けるので、聴いてみて下さい。
http://artheartclub.seesaa.net/続きを読む

東京かわら版6月号を読んで

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え〜一昨日、「東京かわら版」が届きました。
表紙は扇橋師です。
巻頭の「落語と私」は”みひろ”さんです。「落語家Xの快楽」の流れですね。
桃月庵白酒師に教わったそうです。

インタビューは扇橋師です。師匠は若い頃は大変モテたそうです。
今でも島倉千代子さんとは一緒に寝る仲だそうです。(笑
艶ぽくていいなぁ〜(^^)
以外だったのは、よく柳朝師に稽古してもらっていたと言う事でした。
あの口調に憧れたそうです。
そう言えば師匠の若い頃の音源を聴くと、テンポもよく威勢がいいんですよね。
その秘密はそこにあったのですね。

戦前の芸談は、玉川スミ姐さんで、貴重な体験談です。
関東大震災の時は函館から船で本州に帰る時だったとか。
若い頃の写真付きです。

立川談四楼師が還暦だそうで、記念のインタビューです。
私、こう見えても談四郎師の著作はほとんど読んでます。
高座は一二度しか見たことありませんが、本はよく読んでます。
特に「師匠!」が好き。

堀井ちゃんのコーナーは「長短」の特集
サッツ、ネタテイメントは「藁人形」でした。

浅草上席前半はなんと、茶楽師匠がトリ!
無理を承知で駆けつけようかな?
どうしても見たいなあ〜 なんで6月なんだ・・・・・・orz続きを読む

噺家の名前

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今日は噺家さんの名前について書いてみたいと思います。
え〜、その一門によって違いはあると思いますが、大体は師匠の名前から一字取って付けられる事が多いですね。
其の中でも、六代目圓生一門は、二つ目までは、生の字がつく名前で、真打になると圓の字が付く名前になっていましたね。最もつかないまま真打になった師匠もいましたが・・・・

柳家だと、さんの字や小の字がつきますね。
柳家の一門はお弟子さんの数が多いので、真打昇進時に自分で考えて付けた方もいました。

古今亭一門は名前があまり無いので、結構苦労しているそうです。
これは志ん橋師や故志ん五師が言ってましたね。
志ん橋師が真打になる時に師匠から「おまえだったら、志ん生を300万で売ってやる」と言われたそうです。
その時の目が本気だったので「駄目、やっぱり800万」と言い直したそうです。(^^)

同じ系列でも、五街道雲助一門は面白くて、真打になると、それまでの五街道から古くて今は埋もれていた名前を襲名させていますね。桃月庵、隅田川、蜃気楼とかね。
師匠の雲助師は「真打は暖簾分けなんだから、独立した名前で良い。名前が変わったからと言って師弟関係が変わる訳では無い」そう言ってますね。

代々続く名前を貰う人、自分で考えた名前をつける人。小さな名前を大きくする人。
それぞれだと思いますが、高座に上がれば自分ひとりですからね。
しっかりと演じて我々を楽しませて欲しいですね。(^^)続きを読む
 
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