今回から暫くは都内にある寄席(落語定席)を紹介したいと思います。何時か行かれる時の参考にして下さい。
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・上野鈴本演芸場
 歴史
軍談席本牧亭が、江戸期・安政四年(1857年)に開設。
創業者は現席亭の祖先で、三代目本牧屋仙之助(またの名を龍助)という。明治維新後、平民苗字許可令・龍助を含む一族は鈴木姓を名乗る。
その後、住民の宗教信者によるお題目大声唱で、営業妨害を受け続けた。
初代席亭は一計を案じ、「本牧亭」を閉鎖し、別の落語・色物の席を造った。席の名称は鈴木と本牧を合せて、「鈴本亭」とした。「鈴本演芸場」への改称時期は不明だが、「東京演芸場組合員名簿」1926年には「鈴本亭」の記述がある。
関東大震災後に現在地に移転。

 中央通り沿いにあるビルの中に入っています。切符を買うと奥のエスカレーターで三階に上がり、そこが客席の入り口になっています。
昼夜入れ替え制になっています。完全入れ替え制はここと国立演芸場だけですね。尤も国立は昼間が殆どなので入れ替えそのもがありません。
 真打ち昇進披露とか襲名披露などがある場合、一番最初に掛けられるのがここです。それだけ格式のある寄席でもあります。
 席はゆったりしていて、段差もあるので見易く作られています。席には折りたたみのテーブルもあるので飲食や、パンフレットを見たりメモも録りやすくなっています。

 現在はこの寄席だけ、落語協会だけが興行を行っています。と言うのも以前、鈴本の席亭が落語芸術協会に対して「お客の入が良くないのと、出演する噺家の層が薄いので、落語協会の噺家を1〜2人入れて芝居をしたい」と言った所、当時の会長の桂米丸師が激昂して、「それなら鈴本には芸人を派遣しない。芝居も行わない」と通告して、それ以来芸協はここでは芝居を行っていません。
今の会長は歌丸師ですが米丸師の弟子ですので、師匠の意向には逆らえないでしょうね。
 確かに芸協は落協に比べ芸人の数が少ないので、層が薄くなるのは仕方ないのです。
現に出演者が多い浅草や末広亭ではメンバーがかなり固定されています。その辺を席亭は憂いたのでしょうが、一時芸協の入が悪かったのは本当の事でした。やる気の無い噺家が出てきては詰まらない芸を披露すると言う感じでした。今はそんな事もなく皆一生懸命に演じていて、お客の入も悪くありません。今なら和解出来ると思うのですが、米丸師が存命の内は難しいでしょうね。

芸人の数がそれほど多くないので比較的たっぷりと噺が聴けます。落語をちゃんと聴きたいと思う人はおすすめです。

通常興行の料金

一般 2800円
学生 2400円(中学生以上。大学や専門学校もすべて含む。ただし24歳まで)
シニア 2400円(65歳以上)
小人 1500円(3歳以上)
全席自由席
設備

座席数285。すべて椅子席、飲食用テーブル付属。
2Fに自動販売機(酒あり)、3Fが客席と売店。
エレベーター(1基のみ)で行き来可(1Fから3Fへ上がるエスカレーターもある)。