20110723_01今日は「富士詣り」です。

長屋の連中が日ごろの煩悩を清めようというわけで、大家を先達にして、
富士登山に出かけたのは良いのですが、五合目まで来ると全員くたくた。
おまけに、天気までおかしくなってきました。
「これは、一行の中に五戒を犯した者がいるから、山の神さまのお怒りに触れたんだ。一人一人懺悔(ざんげ)をしなくちゃいけねえ」ということになって、
一同、天狗に股裂きにされるのがこわくて、次々と今までの悪事を白状するのですが、
懺悔を始めると、トンデモ無い事が次から次へと・・・・・

この噺はよく高座に掛かる噺ではありませんが、今でもたまに掛かります。
私はこの噺、初めて聴いたのが、芸協の橘ノ圓師匠です。
その後何人かで聴きました。確か小三治師もやっていますね。

山の噺と言うと「大山詣り」が有名でよく掛かるのでこちらは余り掛からないのでしょうね。
でも聴いてるとこちらも結構面白いですね。

江戸時代は意外に今と同じシステムが発達していまして、此の様な富士詣りや大山詣りも専門の、今なら、旅行会社みたいな組織があり(いわゆる講といわれる組織)、先達の派遣、宿の手配やもろもろの手続きをしてくれたそうです。多い時は講員は70万人を超えたとか。(大山講の場合)
そこに頼むと、両国の垢離場から世話をしてくれたそうで、初めて山にお参りする方でも心配無かったそうです。
この噺でも、「大山詣り」でも先達さんを大家さんが兼ねているので、それが普通だったのでしょう。
とはいえ、今と違い昔は下から登って行ったのですから大変だったでしょうね。(^^)

富士登山のシーズンは一般的には7月1日から8月26日と言われていますが、この時期意外にも登っても別に良いそうですが、時期によっては山小屋が閉じらていたり、気候が厳しかったりして大変です。
特に冬の富士山は大変難関な山だそうです。
今日は権太楼師で聴いてください

三代目柳家権太楼 1947年1月24日生、出囃子は『金比羅』
1970年4月に5代目柳家つばめに弟子入り。前座名柳家ほたる、1974年9月に師匠つばめが他界、大師匠5代目柳家小さん門下に直る。1975年11月に二ツ目昇進。柳家さん光、、1982年18人抜きで真打昇進
2014年6月落語協会 監事