05092102-thumb何やら台風がまた近づいていますが、どうでしょうか?
今日は「胴切り」です。
これは東京では「首提灯」等のマクラで簡単に語られていますが、上方ではきっちり一席の噺となっています。
代々米朝一門の噺だそうですが、東京では歌武蔵さんが演じています。

江戸時代ここらあたりは、諸大名の蔵屋敷が軒をつらねていて、諸国の侍がうろうろしていました。
町方の手のはいりにくい蔵屋敷の中間部屋が、ばくち場になっていたそうです。

すってんてんになった男が酒の勢いも手伝って、道を聞いた田舎侍にからみ、悪態をついたあげく、かーっと、痰をはきつけました。
怒った侍、「許さんぞ、そこ動くな。エイッ」と腰をひねると、ずばーっとみごとな胴斬り。

切られたほうは、胴体がポーンと用水桶の上に載って、足だけが、ひょこひょこ、むこうに行ってしまう。
斬られた男のよめはんが、家に連れ帰られた二つになった亭主をみながら、
「この人五体満足でも食いかねてるのに、これからどうしたらええのやろ、」
と心配するのを、世話好きの友達が就職口を世話してくれます。

上半分を風呂屋の番台に、足だけを麩屋の麩踏みの職人として奉公させます。
麩を作るとき、ひたすら脚で麩を踏むのだ。それぞれに適所適材で、
双方の雇い主からも大いに重宝されたました。

兄貴分の勧めに従い就職し、しばらくの時が過ぎた頃、兄貴分が様子を伺いに行くと、
銭湯、蒟蒻屋ともに「いい人を連れてきてくれた」と重宝している様子です。
ただ、働いている当人たち曰く、
上半身「近頃目がかすむから、三里に灸をすえてくれ」
すると、下半身は
「あまり茶ばかり飲むな、小便が近くていけねえ」

この噺で不思議なのは、下半身がどういう風にしてはなしをしたのか?
という事ですが、噺家によっては危ない描写を入れる人もいます。
どういうのかって・・・それは想像してください。
下半身で口がきけそうな処ですww

落語でなければ出来ない噺ですね。この噺や「首提灯」等剣術の達人が出てきますね。
刺されたり切られた方に伺うと、その時は「ひやっと」するらしいですね。
私も包丁で結構派手にあちこち切っていますが、その時は痛く無いですね。
次の瞬間それなりに痛くなってきますが・・・

今日は六代目松鶴師で聴いてください。

六代目 笑福亭松鶴 大正7年〜昭和61年 享年68 出囃子=船行き 本名=竹内日出男 、
上方落語協会第二代会長(1968〜1977) 紫綬褒章受章(1981)