SH3F00230001-1今日は大変な雪でしたね。私の家では娘が成人式でしたが、交通が止まってしまい、式には行けませんでした。
と言うわけで写真を一応乗せてみます。流石に顔だけはモザイクを掛けさせて頂きます。
まあ、大した顔じゃないし、大柄なんですよね・・・
で、今日考えた噺は「植木屋娘」です。

とある資産家の植木屋さんに一人娘がおりまして、これがもう、近所でも評判の美人で、親父さんの自慢の娘。
そりゃ、親父さんとしては、嬉しいけどまたそこが心配のタネです。
そこで親父さんは考えた、
「悪い虫がつく前に、養子もろうて、楽隠居・・・」ってんでね。
目をつけたのが、お向かいのお寺の居候のイケメン伝吉さん。
娘のお光さんも、まんざらでもない様子。

お寺に交渉へ行くと、
「あれは、武家の出で500石を継ぐ身じゃ、やれん。」けんもほろろに、断られますが、
そんなことじゃ、めげない親父さん、「だったら既成事実をつくりゃいいんじゃ〜」と、
二人だけにして、お酒の席を設けます。

なんだかんだと上手くいきそうですが、その時はあっさりと伝吉さんも帰ってしまって、親父さんがっかり・・
その後、幾つかの縁談があっても、断り続ける、娘さん。
「ひょっとして、男嫌い?」 と噂の立つころ、
娘さんがなんと、「電撃妊娠!」
 どひゃ〜あ・相手は誰だ〜 なに〜伝吉?あの伝吉!
「でかした!ようやった!ようやった!」大喜びの親父さん。

その既成事実を引っさげて、お寺と交渉。
「し・しかし伝吉は、500石の跡目を・・・」
「その子ができたら、その子に継がせばええ。 そやさかい伝吉は貰う。」
「そんな無茶な。侍の家を勝手に取ったり継いだりできるかいな。」
すると植木屋の親父さん。
「大丈夫。 接ぎ木も根分けも、うちの秘伝でおますがな。」

以前は、と言うより、松鶴師や文枝師のサゲは、
住職に掛け合いますが、伝吉の答えは「商売が植木屋でございます。根はこしらえものかと存じます」
と、言うサゲでした。
米朝師は、「むかし、夜店などで質(たち)の悪い商人から買った植木に根がなくて、すぐ枯れてしまったりするのがあったそうですが、これはちょっとひどいサゲで、伝吉という人間もこれで大変悪い男になってしまうし、この一篇の落語が実にあと味のよくないものになります。」
と言う理由で変えました。

これと似てる様で違う話ですが、「崇徳院」のサゲを枝雀師が、
「互いに探す相手が知れまして一対の夫婦が出来上がります。崇徳院というおめでたいお話でございます」
と変えました。
これに文枝師は「「めでたしめでたしで終わるのは落語ではない」「『一対の夫婦〜』では講談なのであって落語ではない」と語っていたそうです。
従来からあるサゲが良くないとか、後味が悪いとか言う理由で変えるのはまだしも、文枝師の発言は最もだと思います。
東京の「居残り」とは違いますからね。この噺(植木屋娘)の場合は納得できますね。
(最も、私は「居残り」も変えてほしくありませんがw)

東京では現在は、歌武蔵さんが演じています。
動画はもちろん米朝師で聴いてください。

三代目桂米朝 1925年(大正14年)11月6日 - 出囃子は『三下り鞨鼓 重要無形文化財保持者