oosaka05今日はお彼岸も近いので、上方落語ですが「天王寺詣 り」を取り上げてみたいと思います。
この噺は、笑福亭一門のお家芸の一つで、代々の松鶴師が得意としてきました。
お彼岸の四天王寺境内のにぎわいをスケッチした点に特色があるので、私の様な東京の者でも楽しく聴けます。

舞台になる四天王寺は、大阪市天王寺区にある聖徳太子(厩戸皇子)ゆかりの寺院で「天王寺さん」と大阪市民に親しまれています。
毎年春、秋の彼岸には多くの善男善女が、祖先の戒名を書いた経木(薄い木の札)を亀の池に流し引導鐘をついて供養するために参詣するそうで、このときは普段静かな境内は露店が出るなど大そうな賑わいだそうです。

不注意から愛犬を死なせてしまった喜六、知り合いの甚兵衛に「今日は彼岸やさかいに」と言われ、犬の供養のため二人で四天王寺に行く。境内は露店が店を並べ賑わっている。境内のあちこちを見学し、引導鐘(インドガネ=境内にある鐘で、気持ちをこめてつくと死者が成仏するという)をついてもらうと、何と犬の唸り声が聞こえてきた。喜六は「坊さん! 引導鐘三遍までと聞いてんねん。三遍目、わたいに突かせておくんはなれ!」と頼み、心をこめてつくと「クワーン!」と犬の鳴き声。「ああ。無下性(ムゲッショウ=乱暴)にはどつけんもんや」

百生師はこのサゲが東京では判らないので、阿保陀羅経を演じるくだりをやらず「馬鹿馬鹿しい天王寺詣りでした」とさげています。



動画は一応東京で演じた噺家さんと言う事で、百生師で