koenka

今日はですねえ、色物さんについて書いてみたいと思います。
え〜色物さんとは、寄席で、落語、講談以外の演芸全般をやる芸人さん及びその芸能の総称ですね。
つまり、漫才、漫談、手品、大神楽や曲芸に始まり、声帯模写、声色、俗曲、民謡、物真似、そして紙切り等ですね。
その中でも、寄席のトリの前に出る方を「膝がわり」と言います。
これは難しい位置で、トリの噺家さんより受けてはいけない、かといって飽きさせては駄目で、お客の注目をそらさない様にしなくてならないのです。
おまけに、もしトリの噺家さんが遅れたりしたら、つないで高座を務めなくてはいけませんし、来られなかったら、替りを努める事もあるのです。
ですからこの位置に居る色物さんは真打格でなくてはいけません。
昔は噺家さんによって、お気に入りの色物さんが決まっていたそうです。
三味線漫談の小円歌姐さんが「東京かわら版」のインタビューで、寄席の膝について次の様に語っています。
「ヒザの時はもうお客さんの心はトリに向かっていますし、だからトリの師匠の前の噺家さんを消して、トリが上がりやすくするって言うのがヒザの色物の役割だと思ったんですね。」
でも姐さんはそれだけじゃ悔しいので、チョットは自分が光る事もしてるそうです。

なぜ色物かと言うと、寄席のびら(演題を書いた紙)で、落語、講談の演目は黒文字で書かれいますが、それ以外は色文字(主として朱色)で書かれていたから、色物と呼ばれる様になりました。(wikiにははめくりと書いてあって間違いです。めくりは高座の脇にありますが、今でも演者は黒で書かれています。)
20100324program

今でも↑の様に朱色で書かれています。これは番組表です。

先代の江戸屋猫八師匠は最初は落語協会に在籍していたのですが、色物では寄席のトリが取れないので、トリを取らせてくれる芸協に移籍しました。
そして猫八噺と題した物真似と自分の体験を元にした語りをして好評を博しました。

現在では、紙切りの正楽師が襲名披露した時にトリを取りましたし、現猫八師も襲名披露の時はトリを取りました。これかもこう云ったトリの取り方は増えていくでしょうね。(^^)

だからTVに出ているひな壇芸人達の事を色物とは言いません(本当はね)

因みに私の好きな色物さん、漫才は、昭和のいるこいる、あした順子ひろし、ロケット団、ナイツの皆さん
紙切りの正楽師、三味線漫談の小円歌姐さん、柳家紫文さん、桧山うめ吉さん、ウクレレ漫談のピロキさん
ん〜、ありすぎて書けませんww要するにみんなですね。(^^)
動画はですね。先代の猫八師匠で、