一昨日の火曜日に落語昭和の名人・完結編 古今亭志ん朝2が発売されました。
で、今日はその中から「幾代餅」について感想を書いてみたいと思います。
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まず、感じる事は声が若い!そして艶ぽくてこう言う郭噺を語るにはもってこいの声ですねえ。
昭和55年の高座だそうです。42歳ですか・・・油の乗り切りだした頃ですかね。
此頃から師匠の噺が大きく変わって、より人物を深い描写で描く様になったそうです。
例の協会分裂騒動の後ですからね。
この時記者会見で「これからは芸で落語で勝負します」と言った後だけに
物凄い精進をしたそうです。

聴いてみて他の噺家さんとは違うのは、清蔵が暗く無いんですよ。
明るい、もちろん恋わずらいで苦しんでいるのですが、根は職人ですから
他の方みたいに生真面目一本やりと言う感じではありません。
普通の若者として描かれています。

噺のボリュームは、清蔵と幾代が出会うまでが中心として噺は進行して行きます。
そして二人の会話もいいですね。
その後の戻ってからの清蔵の描き方もおちゃめな感じで好感が持てます。
あまり生真面目過ぎるのもどうかと思っていましたので、この演出は良いですね。

でも、なぜか、聴いているうちに、志ん生師匠を思い出して仕舞いました。(^^)

動画は、同じ古今亭で、菊之丞さん・・・・